中国の国内を移動するときの注意点 超初心者編1【総論】 (雲南省を例に)

2018年8月にマカオ・香港・中国の雲南省を旅しました。中国国内での宿泊日数は6泊で、雲南省の昆明・麗江間を空路と陸路で移動してきました。

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中国を私的に旅するのは初めてでしたが、これまで私が個人旅行で国内移動をしたことのある他のどの国(タイ・台湾・ベトナム)とも勝手が違っており、戸惑うことも度々でした。反面、中国は治安も良いし、大都市では公共交通機関が安く便利に利用でき、見所も多く、慣れればとても旅行しやすい国です。北京や上海ならともかく、地方都市ならまだまだ物価も安い。

そこで、今回、中国に行ってみたいけど勝手が分からない、という初心者に向けて、私の感じた注意点を記事にしてみることにしました。

だたし、以下はあくまでも2018年8月時点の雲南省における事情であることにご留意下さい。

もっとも、私が感じた点は、中国旅行に詳しい方の書いたものと比べてもそれほど違いがないようですので、ある程度一般性がある情報ではないかと思います。

中国国内を移動するときの注意点は…

中国国内を移動するときの注意点、それは…
充分に時間とお金の余裕をもって行動すること。

これに尽きます。

え、それだけ?外国旅行するなら当たり前やんかー。

…って思われたかも知れません。

しかし、中国での「余裕」は、通常の日本国内や他国での「余裕」とはレベルが違います。

慣れないうちや、空路など重要で手続に手間のかかる移動手段を利用する場合、通常、日本などで考えられる「余裕をもって」に、少なくとも1時間、できれば2時間を足して考えて欲しいところです。さらに、万一、飛行機や列車の乗り遅れ・遅延が発生した時に備えて、旅費予算はギリギリではなくて、これらの事態に遭遇した場合に余分にかかることが見込まれる、宿泊費や交通費も取っておいて下さい。

考えてもみて下さい。中国は日本の約26倍の面積、約10倍の人口を擁する広大な大国です。どこに行っても建物や施設が巨大です。しかも、それを凌駕する人の多さに圧倒されます。例えば、空港や駅などの施設内で、何かの窓口が分からなくなり、それを探さなければならなくなったとしたら(意外によく発生する局面です)。人混みの中、うろうろする距離や時間が長くなるのです。日本での何倍もの労力や時間がかかります。

次の写真は雲南省有数の観光地「石林」です。広い敷地ですが、これだけの観光客が殺到します。

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しかも、中国では、公共交通機関などの公共の場を利用する際、パスポートが必要になる場合が多くあります。外国人だからパスポートが必要なのではなく、サービスを利用する者全員にID(身分証明)が必要なのです。これらのIDが要求されるのは空港だけではありません。長距離列車や長距離バス、さらには有名観光地への入場においてすらも要求されることがあります。上の石林でもチケットを買うとき、入場するときの両方にパスポートが必要でした。

現在、中国人はICチップ入りのIDカードを持っていて、空港の自動チェックイン機や、駅の自動券売機でカードによるID認証を受けることができ、中国人に関しては手続が簡略化されつつありますが、外人はそういう訳にはいきません(但し、香港・マカオ・台湾人は可能なようです。詳細不明)。混み合って人が沢山並んでいる窓口に並ばなければならないことも度々です。

セキュリティ・チェックも大変厳しく、空港は当然のことながら、先に挙げた長距離列車や長距離バス、観光地への入場の他、MRTでも、荷物や身体のセキュリティ・チェックが必要です。唯一の例外は、1元とか2元で乗れる路線バスくらい。

券売機の不具合や人為的なミスなども考慮に入れておかなければなりません。中国では人によって仕事の出来不出来がはっきり分かれます。いい人に当たると順調に問題なく事が進みますが、駄目な人にかかるとミスがあったり、時間を取られたりするのです。それと、何か不具合があったときに、日本みたいにサービス提供者がペコペコ謝ってくれる、なんてことはないものと心得て下さい。また、中国人も、ちょっとやそっとの不具合や支障で文句を言ったり騒いだりしません。辛抱強く列に並びます。人の力ではどうしようもないことに対して騒いでも仕方がないのです。「中国人は気が長い」と言われている意味が分かった…。

あと、旅行者側の事情ですが、大抵の日本人は中国語は堪能でないでしょうけど、中国には英語が解る人が余りいません(日本語のできる人はもっといない)。いざという時は筆談ですので、やっぱり時間が掛かることになります。まあ、中国行くのは中国語がある程度できるようになってからにすべきだ、っていう考え方もあるのでしょうが、そんなこと言ってたら、いつまで経っても行けませんしね…。

長くなってきたので、各論は次回以降に。→各論・空港編 →各論・長距離鉄道とMRT編

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