今回の旅行日程(2018年12月27日から2019年1月4日まで)
12月27日(木) 日本→ハノイ泊
12月28日(金) ハノイ泊
12月29日(土) ハノイ泊
12月30日(日) ハノイ→ホアビン省マイチャウ泊
12月31日(月) ホアビン省マイチャウ→タインホア省プーロン自然保護区→ホアビン省マイチャウ→ハノイ泊 ←イマココ!
1月1日(火) ハノイ泊
1月2日(水) ハノイ泊
1月3日(木) ハノイ(ノイバイ国際空港近くのトランジットホテル泊)
1月4日(木) ハノイ→日本
落胆があまりにも激しかった前日12月30日(→前回の記事冬のベトナム・ハノイ+α その4(ホアビン省マイチャウが極寒だった話))。
明くる朝、とりあえず、ホテルに「予約したツアーと内容が違っている。どうしたらいいですか?」と書き、違っている内容と、ガイドに話が通じていないっていうことをメールで書いて送っておきました。内容間違いで払い戻して貰うつもりで。
朝食を取りに階下に降ります。周りは全く何も無い場所だし、ホテルで朝食を取るしかないのですが、悪い予感は的中し、朝食は冷めたクレープ巻いたものだったのでした。温かいものが食べたい…。コーヒー頼んだら有料だし。こちとら、外国人といっても東洋人だし、ベトナム人家族の食べているインスタント麺の方いいなー。温かそうだし。どちらか選べるようにすればいいのに。まあ、昨日の夕食で追加のごはんすら断るこのホテルでは、そんな対応、期待できないよね。
前日に引き続き、何もかもがイマイチです。はよハノイに帰りたい。
昨日のガイドの兄ちゃんがやってきて、「今日はどうしますか?マイチャウに戻りますか?それとも、オプションでプーロンに行きますか?道も悪くて遠いし昨日と大して風景変わりませんよ?」などとのたまう。
もう、何もかも面倒になってて早く帰りたかったのでマイチャウに帰る、と伝えたら”Good choice!”やて。調子ええのー。そもそもオプションちゃうし。と少々呆れ気味。
と、ここで兄ちゃんの様子が急変。マネージャー(女性)から連絡があり、プーロンに連れて行きますと。
後で知ったことだけど、ホテルのスタッフが旅行会社に電話を入れてくれたらしい。
急遽、思いもよらない方向に事態が展開して、しゅっぱーつ。
で、やっぱり昨日のバイクで戻り、泥濘を渡ります。相変わらず酷い道。
坂では乗用車がぬかるみにはまり、出られなくなっていました。ぬかるみの泥よけのビニール袋をまた貰って靴にかぶせたのだけど、片足のビニールはすっぽ抜け、もう片方が破れたので、ほぼ、泥よけの用をなさず。靴が泥まみれになってしまいました。
泥濘の向こう側で車が待機していたので、乗り込みます。ここから、プライベートツアー状態です。
一旦、車はマイチャウ方面に戻り、突き当たりの三叉路でマイチャウ方面とは逆方向を目指します。
2018年にベトナム北部を襲った洪水のせいか、川沿いが随分破壊されているのを見かけました。確かに道も悪い。車がハイスピードでしかも揺れるので、写真もブレブレ。
それなりに賑やかな集落に入ってきたな、と思ったら、車の運ちゃんが車を止めます。
何をしに行ったのかと思ったら
八百屋さんで巨大なヘチマをお買い上げ。うん、ヘチマ美味しいよね。ナーベラーチャンプルーとか、炒めるとちょっと土臭いけど、とろっとして美味しい。(2019年2月7日追記。当時はヘチマと思い込んでいましたが、季節的にトウガンではないかと気が付きました。日本で見かけるトウガンは丸っこいけど、ベトナムのは細長くてしかもデカいです。1メートル以上ありそうな感じ。スーパーでは半分に切って売られていました。うん、トウガンも美味しいよね)。奥さんに買ってくるように頼まれたのでしょうか?
さて、車は段々高い山奥に登っていきます。朝送ってもらった場所のように崩れてたらどうしよう…と思いましたが、山奥の集落の生活道路であるためか、キチンと整備されていて、道も悪くなかったです。
途中、運ちゃんが車を止めて教えてくれた「ハン族の村」。確かに「ハン族」と発音していたと思うのですが、詳細は不明です。
そうこうしている内に、プーロン・エコ・ガーデン(Pu Luong Eco Garden)という、新しくて清潔な施設に案内されました。休憩所に案内されてお茶など供されます。
女性スタッフに、「歩きますか、それともバイクに乗りますか?」と聞かれたのですが、意味が分かりません。よくよく確認したところ、要するに、ツアーの一環として、ここからプーロン地区を回る方法としてどちらかの方法があるようでした。運ちゃんにここまで案内されたとき、ここではただ休憩を取ってちょっと写真を撮るだけで、あとは同じように車で回るのだと思い込んでいたので分かりませんでした。
バイクで見所を駆け足で回るより、ゆっくり景色を眺めたかったので、トレッキングを選択します。
随分高いところまでやってきました。山の形に特徴があります。さっきの洪水で崩れていた場所からも見えていました。あの山の向こうから、この高さまで登ってきたようです。
トレッキングはガイド付き、ガイドさんは明るい目をした現地在住の男性です。「ベトナムで最も多いのはキン族ですが、私達はタイ族です」と胸を張って誇らしげに述べました。家族は父母と妻の4人で暮らしていて、姉(?、英語だと「シスター」になってしまうので姉か妹か分からない)がいるそうです。
途中、建築中の家がありましたが、ガイドさんの新しい家だそうです。お父さんとお母さんも建築現場を手伝っていました。自分達の手で建てるんだ。ガイドさんの現金収入で、建築資材を調達できたのでしょうか。
まずは案内された絶景ポイント。
うわー、キ、キレイ…。この日は丁度晴れ間が出て来て、棚田の水面に青空が映り込んでいます。この辺りの棚田ではテトの前後に田植えをするらしいので、まだ稲はありませんが、山奥のここは潤沢で澄んだ湧き水が常に山から流れ落ちるらしく、冬もこうやって棚田に水を湛えている訳です。
もう一度道路に上がり、ガイドさんの案内で歩きますが、すれ違う人すれ違う人、みんな親戚か知り合いのようです。こんな小さな集落だったら、そりゃそうだよね。
アヒルの集団。
ポインセチアが木になっています。
やっぱり機織りの実演がありましたが、ここは設備こそ観光客向けに綺麗にしているものの、本当に生業として機織りをしている感じ。置いてある織物がみんな綺麗でした。特に売り込みもなかったので、観光客向けの売り物なのかどうかも不明。
織物の説明を聞きながら「綺麗ですね」とベトナム語で伝えると、機織りの女性はニッコリ。やっぱりベトナム語必要。あ、昨日書き忘れましたが、タイ族の高齢女性はお歯黒ですね。女性の美しさを強調するためのものであるとのこと。日本の昔のお歯黒も、この辺りから来た習慣なのかな。
ちなみに、このゲストハウス風の建物の2階は宿泊施設になっているそうです。定員は5人だそうです。
さて、谷に向けて棚田を下って、後ろを振り返ると、こんな眺め。
水が澄んでいます。
でも棚田での農作業は大変な重労働のようです。水牛を何頭も見かけましたが、農耕用現役です。ガイドの彼の家も水牛は3頭持っているとのことでした。
次は、伝統的なタイ族風建築の家で、村人が住んでいます。
湧き水で食器を洗うみたいですが、つけ置き洗いです。洗剤などは見当たりません。
そういえば、ベトナムお馴染みの飲料水タンクが見当たりません。湧き水か井戸水を飲料水にしているのでしょうか。
こちらは別のお宅。観光用に整備はされているものの、普通の暮らしがあります。
これは食べられる木の実だそうです。一つもらいましたが、口に含んだ最初甘くて、あとで苦みがやってきました。
近所の子供が木に登っています。何をしているのかと思ったら、ミカンを取っているのでした。ガイドさんが彼からミカンを貰ってきてくれました。
ベトナムと日本の田舎の違いは、やっぱり子供達の多さです。こうやって木に登ったり、岩の上で景色を眺めながらお菓子を食べたりして遊んでいる様子。岩の上にお菓子の袋だけ残っているのを見かけました。昔は日本の田舎でもこうやって沢山の子供達が遊んでいたのにね。
ガマの実のむこうに集落、といったところでしょうか。
トレッキングツアーも終わって、がっちりガイドさんと握手して別れます。
トレッキング後、さっきのプーロン・エコ・ガーデンで昼食を取りましたが,今度はちゃんと温かい食べ物でした。よかった(しみじみ)…。このツアー中、初めて温かい食べ物が供された気がする…。
食事中にスタッフの女性がピックアップは昼食後の午後2時と伝えに来ました。
2時に迎えの車でマイチャウまで戻り、そこから他のツアーの客と一緒にバスでハノイに戻ります。
まあ、車窓っていうのは碌な写真が撮れないので殆ど写真がないのですが、これはなかなかの奇岩?と思って撮影。
人が登頂していました。
ハノイ市内に入る前に、バスはお客を乗せたまま洗車して田舎の泥を落とし、市内に到着!ホテルに帰り着いたときは午後7時30分頃だったでしょうか。大晦日の晩だったので、ハノイ旧市街はえらい渋滞していました。
マイチャウ・プーロンツアーの顛末は以上!
途中で「もう帰りたい…」となったツアーでしたが、結局、2日目のプーロンがすごく良くて、色々帳消しになった気分ですっかり機嫌が直ってしまいました。
自然保護区としてかなり整備されているものの、まだ俗化しておらず、棚田や自然が美しくて人の生活もあるし、清潔で新しい施設も利用できる。私のような外国慣れしていない人間ですら、たどり着ける。
今回改めて調べて見ましたが、洞窟見学であるとか川下りであるとか、色々見所やアクティビティがあるようです。初日の手違いが今になってちょっと残念になってきましたが、行けてよかったです。
ところで!日本語世界広しといえども、このタインホア省プーロン自然保護区(Pù Luông Nature Reserve)について記事を書いているのは、現在(2019年1月30日時点)、私が初めてのようです!Trip Adviserの評価に1個だけ日本語のレビューがあったけど。
日本語唯一の記事!たまたまだけどな!でもすごいすごい。