島に行く・その10(6日目 アンハイビーチと元監獄見学)~2018年4月・5月ベトナム

コンダオ諸島は、幾つかの小さな島で構成されている。人が住んでいるのはコンソン島だけだが、周辺小さな島々も美しい砂浜やマングローブの林で知られており、ネイチャーツアーやダイビング・シュノーケリングツアーを利用することが出来る。

そこで、前日の夕方にホテルのデスクでツアー予約が出来るかどうか確認しようとしたのだが、デスクのお姉さんはこちらの部屋番号を聞いたかと思うと、やおらスマホで何事か打ち込みスマホ上に表示されたメッセージを見せてくる。要するに英語が出来ないので、出来るスタッフがいるときに来てくれ、というものであり、ローマ字で書かれていた。スマホには日本語のフォントはインストールされていないということなのであろう。

まあ、仮に、申し込みできたとしても、前日夕方に申し込んで翌日のツアーが申し込めるかどうかは不明だし、風邪で本調子ではないこともあって、ツアーは諦め、あまり遠出をせずに、ホテルの近くのビーチやコンソンタウンで過ごすことにし、前日借りたバイクは、朝返却した。

アンハイビーチ(Bãi tắm An Hải)

コンソン島の中心街であるコンソンタウンから最も近いビーチが、アンハイビーチである。

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午前中遅い時間に行ったら、観光客の捨てたらしいビールの空き缶やゴミがちょっとあったけど、離島であり近くに大きな河もないため、水質は悪くない。

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泳いでいる人も殆どいなかった。ベトナム人はあまり日向が好きではないようで、朝早い時間の方がプールも海も賑わっていた。

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泳いで岸辺から遠ざかると、急に深くなって足が付かなくなったが、ライフベストなしで足が付かないのはちょっとぞっとしないため、岸辺に戻ってきた。砂がちょっと「アチチ」となる位熱い。しかし、2年前に行ったタイのサムイ島よりはずっと涼しくて過ごしやすい印象である。

元監獄見学(タイガーケージ Tiger Cages)

遅めの昼食は、前日と同じカフェで取った。本当はフーティウ麺の店に行きたかったのだが、店が開いている気配なし。他のところも出遅れたため開店しているところが見つからなかったので、やむなく。

その後、前の日行ったら昼休みで閉まっていた元監獄跡地、タイガーケージへ。

コンソン島は監獄の島だったことで知られている。最も古い監獄は1862年に建立されており、植民地時代は反植民地主義者、南ベトナム政府時代は反政府主義者が多数投獄され、約100年の間に監獄で2万人の人が死んだと言われている。一説はお化けが出るとも。ベトナムで通りの名前になっているような英雄達も多数投獄されていた。特に有名なのがボー・ティ・サウ(Võ Thị Sáu)嬢、彼女は18歳でこの島で処刑されて亡くなっており、この島に埋葬されている。

タイガーケージの他にも、観光名所として、監獄跡地や博物館、ボー・ティ・サウさんも埋葬されている墓地があるのだが、時間の関係で博物館を駆け足で回った後、タイガーケージを見学することにした。

このポイントでブラッド・ピットが撮られた写真があるらしい。

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もう夕方近くであったためか、殆ど見学者がいない。

脱走・侵入防止のため、塀の上に砕いたガラス瓶が見えますね。奥に、当時の様子を再現したマネキンがあるのも見えますでしょうか。

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拷問される囚人と看守を再現するマネキンも。こういう再現マネキンが、幾つもの独房に置いてある。

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2階。

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上から囚人を拷問する看守の再現。

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のぞき込むと、下はこうなっている。

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当時は、囚人は上から棒で叩かれ、生石灰と水を掛けられ、肌を焼き目を潰される、という酷い拷問を受けていたとのこと。

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写真を追加していくと、だんだん憂鬱になってきて、背筋に冷たいものが走るような気がする。やっぱりお化けがいるのかも。しかし、直視出来ないこれらの事実も、ベトナムの苦難の歴史の一つなのである。

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奥の方まで行くと、あまり整備されていなくてちょっと荒れている場所もあった。

監獄跡から外に出て、ちょっとほっとする。

街中には、施設として保存されていない監獄跡もあったが、こんな風に塀の上には樹が生い茂り、

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街の人たちがお店として利用し、だんだん普通の街に溶け込んで行っている箇所もあった。

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夕方、再度フーティウ麺の店に挑戦したが、麺はやっていないという。そうだ、フーティウ麺って朝食のメニューだったな…。でも、帰れとも言われず、おばちゃんが自信ありげな態度だったので何か出てくるんだろうなーと思って出てきたのがこれ。盛り付けがきれい。

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その後、カフェでコーヒーを飲み(本格ドリップのカフェラテで大変美味でした)、アイスを食べ、街をぶらぶら歩きながら宿へ戻る。

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すごくきれいな電飾だが、もうこの時間になると人がいない…。

この日は以上!

 

 

 

島に行く・その9(5日目 コンソン島をバイクで回る)~2018年4月・5月ベトナム

前日早く寝てしまったので、朝5時に目が覚める。

丁度日の出の時間で、美しい朝焼けの空を見ることができた。

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朝焼けの色の撮影は難しい。どの写真も、肉眼で見たのとは少々違う気がする。写真もそれなりに美しいけど。

さて、コンダオ諸島は、以下の地図(スクリーンショットだけど)で見れば判るとおり、これくらいの小さな島の集まりで、バイクで回れるのは一番大きいコンソン島だけ。効率良くバイクで回れば1日で十分回れるレベルの広さだと思う。

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事前に日本で教習も受け、準備万端。ホテルのフロントデスク経由でバイクを借りた。レンタルバイク屋さんは、ホテルがショバ代を取るホテル敷地内にあるパターンのレンタルバイク屋である。

ちなみに、レンタルバイクの料金は24h120千ドン(600円)。ガソリン代別。ガス満タンとは限りません。借りるときは、ちょっと高いかな?と思ったけど、何にせよ物価の高い離島の上に、ホテルがショバ代を取っているので、そんなに高いという訳ではなさそう。英語の旅行ガイド本「ロンリープラネット」にも、大体相場が6USD~10USDと記載があった。

ところが、借りたバイクがボロくてですね。途中でエンストして、通りががりのベトナム人が「ガス欠でしょ?」と言ってたのだけど、ガス欠じゃなかった…。結局、人力で押して帰り、元のレンタルバイク屋で取り替えて貰う。

これが取り替え後のバイクの勇姿。何かあったときのために登録番号を撮っただけなので、バイク全貌の写真がありません。バイクに乗った写真撮っとけばよかった。てか、前のバイクほんとオンボロだったよ…。最初からこのレベルの新しいバイクを貸してよねー。新しめのバイクが出払ってた訳じゃなかったのに。

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ロヴォイビーチ(Bãi Lò Vôi)

バイクを取り替え後、まず向かったのがロヴォイビーチ。オレンジの丸印が、概ね泊まったホテルがある辺り。ホテルから2㎞くらいの距離。

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バイクの故障でタイムロスしたけど、午前中は引潮で美しい砂浜が見えていました。天気は最高。

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海流の関係か、小さな貝殻や珊瑚がたくさん打ち上げられていた。

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昼休み

ところで、コンダオ諸島は元々植民地時代から、思想犯や反政府活動家を投獄していた監獄の島で、その元監獄が見学できる。近くに監獄があったので、見に行ったのだけど…

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昼休み。

そういえばもう昼食には遅い時間。比較的評判のよいカフェでハンバーガーを食べ、遅めの昼食を食べる。

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割と、いけます。

カフェから次のビーチへ!と思ったのだけど、お墓に着いてしまう。地図で見ると、このお墓の脇を抜けられる筈なのだけど、道が見当たらないので、元に戻る。

ちなみに、このお墓も、投獄され拷問されたり処刑されたりしたベトナムの英雄達が葬られているお墓なのでございます(観光名所の一つ)。

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ダムチャウビーチ(Bãi Đầm Trầu)

空港へ向かうアップダウンの激しい道を通り、まず、向かったのがダムチャウビーチである。ちなみに、バイクには乗っているものの、初心者ゆえ怖くてスピードが出せず、歩いているときは「遅いなー」と思っている地元のバイクにも抜かれる始末。日本の教習所で、余りにもバイクをのろのろ走らせていたので、「tamarindさん、tamarindさん、それじゃ歩いた方が早いですから」と言われたのを思い出し、おかしくてたまらなくなる。

それはさておき、

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ダムチャウビーチに到着。コンソン島の主要な海岸のなかで、唯一、ここだけには海の家的なお店があります。ここは、コンソン島の他のビーチとは異なり、東南アジアでよくある茶色っぽい砂浜のビーチ。

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はためくベトナム国旗が誇らしげ。

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ベトナム軍兵士が、店内を通過してビーチの奥の方に進んで行ったので、何かと思ったら、飛行機の離発着があった。残念ながら、このときは、「発」の方だったため、プロペラ機の「ブーン」音は聞こえたものの、姿は見えなかった。着陸時には、丁度このビーチから飛行機が見える筈。

ニャットビーチ(Bãi Nhát

島の北東部からホテル(オレンジ丸印)に戻り、少し休んでから南西部の方に向かう。

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海沿いの道を進んでいく。途中でダートになるも、そんなに悪い道ではなかった(比較的平たい砂利道)。

途中で、西洋人のおじさん達が、水着一丁でバイクに乗っているのに行き会ったけど、なるほど合理的だなーと思った。だってビーチをバイクで回って、行く先々のビーチでちょっと泳ぎ、次に行くんだよね。さっきも書いたとおり、殆どのビーチには着替えの設備がないから。

まあ私は水着一丁でバイクに乗る勇気はありませんが。

程なく到達したのが→

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ニャットビーチ。全然知らなかったのだけど、ここは夕日の美しいビーチとして有名らしい。たまたま、夕暮れ時に到着。

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写真からはよく分からないけど、白い砂浜である。

もう大分暗くなってきたので、バイクに乗って帰る途中、バイクのライトに驚いて、周囲のジャングルから鳥だかコウモリだかが飛び出して道を横切っていく。

コンソン島は海洋性気候なので、ホーチミン市やブンタウよりも気温が低く、ホーチミン市が最高気温32度のところ、30度くらいの気温だった。だから、バイクで走っても風があり爽やか。バイク、自分でコントロールして好きな場所に行ける、というのは病みつきになりそうな感覚である。爽やかな空気に美しい景色、自分の本来の身体を離れて自由になれる感じとでも言おうか…。とても楽しかった。

バイクの故障によるタイムロスがなければ、もっと色々回れたと思う。行けばよかったなーと思うのが、蓮の咲き乱れる湖と、景色のよいお寺。

あと、トレッキングツアーで山の中の自然を見る、という回り方もあるようだ。ベトナムの離島は軍が厳しく管理しているので、自力では回らない方が良いらしい。ガイドを付けるべし、と、これも「ロンリープラネット」に書いてあった。

この日の翌日、街に一番近いアンハイビーチと監獄跡地(タイガーケージ跡地)に行ったので、その様子はまた次の記事で。

島に行く・その8(4日目続き コンソンタウンの様子)~2018年4月・5月ベトナム

コンダオ諸島到着

コンダオ空港に着く。風邪で鼻をかみすぎたのと、気圧の変化で耳が変。

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どう見ても歩いた方がいい距離感なのだけど、やっぱり空港建物までバスで運ばれた。一応、ターンテーブルがある。

アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットが泊まったので有名な、シックスセンシズ・コンダオは、このターンテーブル向かって左後ろ辺りに、カウンターを出して顧客に対応している。さすがに一流ホテル。

あ、私は勿論シックスセンシズ・コンダオなんかには泊まりませんよ。そりゃプライベート・ビーチ付きで素晴らしいだろうけど、あんなホテルに3泊もしたら、普通のホテルに泊まる料金との差額で、もう一度ベトナムに来るフライト・チケットが余裕で買えます。確か1泊6万円以上…。

空港にはタクシーもあったが、大きな規模のホテルには大体送迎サービスがある模様。

ホテルにチェックイン。海は南東に開けているので、夕方の海岸は日が陰っている。

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コンソンタウンを散歩する

コンソン島はとても小さな島で、ホテルから島の中心部もそんなに離れていないので、街の様子を見がてら出かける。この頃には、喉から始まった風邪が鼻風邪に移行していて、鼻水ズルズルだったのだけど、ホテルの部屋に備え付けのティッシュがなかった。だからティッシュを箱買いしないといけない。水も買いたいし。

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閑散としている。

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ベトナム政府はこの島を観光地として売り出したいように見えるけど、まだまだ普請中。次の写真、右側の建物は鉄筋を入れているが、左側はレンガとコンクリート中心の建築のようである。多分、右は大規模な海鮮レストランのような商業施設、左はホテルだろうけど、何故このような違いがあるのかは、専門外なのでよく解らない。

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歩き進めると、ようやく街らしくなってきたけど、やはり人は少ない。5月は東南アジアはオフシーズンなので、12月~1月のクリスマスシーズンに行ったら、欧米の観光客で混むのかも知れない。

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市場にやってきた。

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市場を通り過ぎようとすると、見慣れぬ風体の者は外国人観光客だと判るのか、小さな女の子が「ハロー」と声を掛けてきた。

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通りがかりのバイクに乗った親子連れ、後席の女の子が、私の目の前で手に持ったお札を派手にバラ撒いてしまったので、拾って運転席のお父さんに渡す。

観光地ではあるものの、全体的に、離島らしいのんびりした雰囲気である。

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早めにイカの炭火焼きなど食べて、ホテルに戻る。

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ちなみに、市場の近くに、比較的大きめの食料品店兼雑貨店のような店があったので、そこでティッシュとミネラルウォーターを買うことができた。コンビニは見当たらなかった。

この日は疲れ切って、午後8時前には就寝。気が付いたら寝ていた…。