チャウドック近郊のチャム族の村を10円で回ってきた②(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その7)

チャウドック近郊のチャム族の村を10円で回ってきた①(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その6)の続きです。

 

今回徒歩で回ったルートはこちら(復習)。

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2つめの渡し船乗り場までやって来ました。

あれ船?あの船!?ちっさ…。

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さっき乗った渡し船に比べるとだいぶ小さいです。チケット売り場は全く見当たらないので、そのまま気にせずさっさと乗り込みます。宝くじ売りのおばちゃんまで乗ってる。

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売り物(もちろん食べる用)のアヒルたちも一緒です。

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この四角い穴からエンヂンの排気が出るのぢゃ。

渡し船が出発します。乗客は、ほぼほぼ地元の人々。

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水上生活者の家なども間近に見ることができます。

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川の上はやっぱり気持ちがいい。

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対岸の入り江が見えてきました。オオバンの群れが見えてきました。珍しい。いやベトナムでは珍しくないのかもしれないですけど、私が見たのは初めてです。

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オオバンはこういう大型の水鳥ですね。昔読んだ子供向け小説に「オオバンクラブの無法者」ってタイトルの本がありまして。それで知っています。

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ベトナムの人はこういう鳥も捕まえて食べるんだろうか、とふと頭をよぎる。

船着き場にとうちゃーく。

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船から出ると、対岸に渡し船の料金を集めている人がいたので1000ドン(約5円)払いました。

少し歩くと、目抜き通りに出ます。地図で見ると、ここで右折するとモスクがある筈なので、目抜き通りを右に曲がって進んでいくことにします。

道の右側、川沿いにはこんな景色が広がっています。いかにも水上生活者が暮らす村と、村の間を縫って走るクリークといった感じがします。

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この時期は乾期だったのであまり水はありませんが、水上生活者の高床式の住居を間近に見ることができます。こういう家が道ばたに沢山建ち並んでいます。

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何かおやつのような物を売る店がありました。

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モスクに通じる道すがら、モスクに通う人たち目当てなのでしょうか、道ばたがちょっとした市場のようになってます。チャム族の衣装を着た人々も見えますね。

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村の魚屋さん。

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この少し先まで進むと、道路左側にモスクがありました。このモスクのてっぺんも、チャウドック側から見えていました。

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道路を挟んでモスクの反対側も水上生活者の家。

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モスクを外から見学し、来た道を戻ります。途中で道が二股に別れるので、さっきの渡し船の乗り場に通じる左側の道ではなく、右側の道を進みます。

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右側は街道筋。

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っと??

なんと野鳥(ジビエ)を売ってます。街道筋を通行する地元ベトナム人に売るんでしょうね。

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なんか鳥が逆さに棒から吊されてるし。

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網のかかった箱に小鳥が入れられてピーピー鳴いています。哀れ小鳥ちゃんは今晩のごはんのおかずに……。

と思ったらもう一人別の野鳥屋さんが。

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ここではぶら下げられていたのはゴイサギ風の鳥でした。

それにしても、ええっ、これも食べるの??→

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どう見ても猛禽類です。

そういえば12月から1月ってメコンデルタ地区は鳥の繁殖期なんだった。

さて、もう少し歩いたらチャウドックまで1㎞の表示と

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橋が見えてきました。

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橋にのぼってふと下を見ると、みなさん正装して何やらカフェでお待ち合わせ中の様子。

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と、対岸から船がやってきました。

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何やら華やかな雰囲気。

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この後、先ほどのカフェで待っていた人たちと一緒にマイクロバスで何処かへお出かけ。多分結婚式の出席者だと思います。この日1月3日は結婚式日和だったらしく、対岸でも結婚式の会場準備を見かけました。

橋の上から水上生活者の村を眺めます。

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これはもう少し進んだ場所から撮影。

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橋を渡ってチャウドック側へ渡り、しばらく住宅街の中を川沿いに進むと、チャウドック市場に出てきました。

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これで、チャウドックの街の対岸へ渡し船2隻に乗って渡り、最後に橋を渡って、一周してチャウドックの街に戻ってきたことになります。

この後、川沿いの公園を通っていたら、やっぱりボートで案内するっていうおばちゃんのガイドに声をかけられましたが、ごめんよもう行ってきたんだ。それにそろそろ出掛ける準備をしないといけないからね…。

 

以上、2回に渡り(前回→チャウドック近郊のチャム族の村を10円で回ってきた①(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その6))、約2時間の散歩コースの報告でした。

その交通費、なんと渡し船1回1000ドン×2回=2000ドン(10円)。

Webを検索してチャウドックの旅行記を読むと、ガイドとボート付だと2時間で1000円くらいは払っている感じかな?その100分の1!ガイドのおっちゃんおばちゃんに営業妨害で怒られそう。あ、ガイド付きボートにはもっと見所を効率良く回れる利点があると思いますヨ!(とフォロー)。

以上です!

チャウドック近郊のチャム族の村を10円で回ってきた①(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その6)

カンボジアからベトナムの国境の街チャウドックで丸一日空いていたにもかかわらず、観光らしい観光はしていなかった今回(チャウドックの街(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その5))。

ただ、ホーチミン市への移動日の午前中、自力でチャム族の村を交通費

10円

で散歩したのはちょっと珍しい経験だと思います。散歩の道すがら、目にした村の様子を書いてみます。

 

ルートは以下のとおり。

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チャウドックの中心街の東の方に渡し船がありますので、それで対岸に渡り、さらに次の港で渡し船を使って対岸に渡って、最後は橋を通ってチャウドックの街に帰ってくるコースです。

 

チャウドックの目抜き通り、川沿いの道路を通って東に向かうと、道路の東側にある渡し船の港はすぐに分かります。渡し船に向かって右側にチケット売り場があります。チケット売り場の窓口の上に看板があり、バイク+1人で5000ドン、バイク+2人で6000ドンと、絵とその横に値段が書いてあったように思います。写真撮り忘れた。

じゃ人間だけの場合は?あっ”Đi bộ(徒歩) 1000đ”とありますので1人1000ドン(約5円)ですね。

おっと、ここで謎のおじさん登場。何事かベトナム語でわあわあ言われますが、意味が分かりません…。ベトナム語…。ノープロブレムのおっちゃんとセ・ロイのおっちゃんのおかげでベトナム人の男性はみんな客引きに見えてしまうのですが、どうも違ったらしい。多分「渡し船に乗るの?チケット買わないと駄目だよ」とかなんとか、だと思う。ベトナムの人、世話好きの人が多いので、訳の分かってなさそうな外国人がいるとサッと助けようとする人が多いです。

チケットを購入して改札してもらい、船に乗ります。こっち側は目抜き通りだからか、かなり大きな船です。大型車両も、一般のバイクもどんどん乗ってきます。

車両が満員近く乗り込んだ後、出航です。

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上は、渡し船(フェリー)から、さっきまで私がいた船着き場方向を撮った写真。ここのフェリーは2台が交替で行きつ戻りつしているのですが、結構大きな船でしょ。

対岸に到着しました。

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こっちの対岸くらいまでは結構外国人も来るらしく、バイタクに「乗らへんかー」と声を掛けられるも、散歩するだけの予定なのでスルーします。

通りに出、左折して歩いて行くと、右側にモスクらしき建物が見えてきました。

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対岸から見えていた、一つ目のモスクです。

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かなり立派です。大概、こういうモスクは異教徒であっても中に入れて見学させてくれるようですが、時間にあまり余裕がないので割愛。外側を通り過ぎるだけにします。

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このあたりの建築物の雰囲気も普通のベトナム家庭とは違っています。イスラム風なのかな、様式が違います。玄関の庭先にマンゴーがたわわに実ってますね、熟したら実を木からもいで食べるんでしょうか、うらやましい。そういえば、こういう庭先のマンゴーの木、マレーシアのイスラム村でも見かけた気がする。

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上の写真は、ベトナムではよく見かける手押し車の八百屋さんです。もっとも、ハノイの中心街にはまだこういう八百屋さんを見かけますが、ホーチミン市の中心街だとあまり見かけません。

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道ばたで売られているグアバ。最初、ナシかと思ったけど違いました。

(2020年3月2日注記;この記事を読んだベトナム在住の方からグアバではなく”quách”ではないかとのご指摘を受けました。果物を割って中を見ればはっきりするんですかね。ベトナム版Wikipediaより)。

八百屋さんは村の中をゆっくり移動していきます。とりあえず、八百屋さんの後を付いて歩きます。

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途中でバインミーの店がありました。こっち側の方が、チャウドックの中心街よりも、バインミーもコムタムも安くて美味しそう。残念ながら朝食をとったばかりだったので、もう食べられません。

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さっきの八百屋さんは次の逗留場所で止まって近所の人たちに営業を始めたので、八百屋さんを追い越して進んでいきます。

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また別の八百屋さん。こういうの、いいなあ。

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ネム(だと思う)の店番をする小学生くらいの僕ちゃん。

(2020年3月2日注記;これも”quách”を教えてくださった方に教えて頂きましたが、ネムじゃなくてlạp xưởng (臘腸)だそうです。言われてみれば確かに中国風の腸詰めです。)

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こんな感じで田舎の村を進んでいくと、

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隣村との境の表示が見えてきました。この門をくぐってすぐのところが、次の船着き場の筈です。

 

チャウドックの街は旅行者がカンボジアへの窓口としてやってくる街であり、街の人たちも外国人慣れしているのですが、その分客引きも盛んですので、次々に声を掛けられてあまりのんびりできない感じです。ところが対岸に渡っただけでこのローカルな雰囲気。しかも、チャム族の方が暮らすちょっとエキゾチックな村です。

個人的にはベトナムはこういう普通の人の暮らしを見るのがいちばん面白いなと思うので、思い切って対岸まで渡ってみてよかったと思いました。

この記事を書くために改めてGoogleを調べていると、ベトナム人には評判のおいしくて安い牛焼肉の店なんかもあったようです。こっちまで食べに来れば良かったなー。渡し船のフェリーは何時までやってるんでしょうか。レンタルバイクを借りてフェリーでこっちまで来れば、色々回れそう。

(後編チャウドック近郊のチャム族の村を10円で回ってきた②(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その7)に続きます)。

チャウドックの街(2019年12月~2020年1月 カンボジア・ベトナム その5)

カンボジアへのベトナム側の玄関口ともいうべきベトナムのチャウドック(Châu Đốc)の街。実際のところ、私が今回通ったのとは逆ルート、ベトナムからカンボジアの首都プノンペンへ行くルートの方が反対のルートより人気のようで、チャウドックに関する日本語情報もWebで検索するとまあまあ見つかります。

そういう情報を読んでから訪れたチャウドックの街、想像していたのより遙かに小さい街です。本当の中心部なんて2~3キロ四方くらいちゃうかしら。

ただ、さっきも言ったとおりチャウドックはカンボジアへの玄関口の街なので、ここで一泊して朝のスピードボートでプノンペンに向かう旅行者はそれなりの数はいるようでした。あと、ここはホーチミン市からバスで6~7時間の場所ですから、チャウドックまで小旅行にやってくるベトナム人も多いとか。

そんなチャウドックですが、私が事前にチャウドックでの観光情報を調べたところでは、

  • ガイド付きボートを雇って水上生活者とチャム族の村を回る(2時間程度)
  • サム山(Núi Sam/Sam Mountain)に登る(おそらくバイクを借りて半日程度)
  • バードサンクチュアリ(Rừng Tràm Trà Sư/Tra Su Cajuput Forest)に行く(チャウドックから23キロ離れているのでバイクで行けなくはないけど、着いてから入場料を払いボートのチケットを買わないといけないから、おそらくツアーが無難。まる1日かかりそう)

くらいなもん。

せっかくこんな遠い場所まで来たのだから観光すべきなのでしょうが、このときは、既にカンボジアですごい遺跡をさんざん回った後だったので、「名所の○○」みたいなのに行くのは飽きてた。

ツアーは人に委ねる部分が多いから、まる1日、自分の気分で動けないのは面倒くさい。

残るは「ガイド付きボートで水上生活者とチャム族の村を回る」ですが、早起きして明け方に張り切って出かけたものの、声をかけてきたのがおっさんしかいなくて、しかも提案プランに”gambling”が入ってたので断ってしまいました。怪しすぎる。断ったら、”no problem”と言い出すから益々怪しい。不利になると「私を信用してください」「問題ない」と言い始めるのは詐欺師の常套句ですね。

これまでの経験上、インドシナおっちゃんをイマイチ信用していない私。

おばちゃんだったらお願いしたかもしれないけど、よく考えたら朝早い時間、女性は家庭の用事で忙しいのだった。

ということで、チャウドックに着いた翌日は、街を歩いて眺め、あとは泊まったホテルでゆっくりしてました。天気も良かったので、これはこれで楽しい。

そこで、この記事ではこの1日(2020年1月2日)に私が撮った写真に添って、チャウドックの街を一通り紹介することにします。

 

2020年1月2日、午前4時台に起床。さすがにチャム族が近くの村に住んでいる街、コーランが遠くから聞こえてきました。

早朝5時過ぎ。まだ真っ暗ですが、チャウドック市場、殆どの店が開店してます。

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それなりの人出があって、バイクも自転車もたくさん。

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なので、写真を撮っていても

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通行中の自転車が写り込むなど。

歩き回っていたら、昔の築地市場の小型版のような場所に出ました。魚市場です。

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海鮮もあります。小さいイカやサケの頭、カツオやアジ、マナガツオといったところでしょうか。

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もちろん、大きな川に面した街なので、川魚は本場です。

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ナマズ(cá ba sa)と雷魚(cá lóc)でしょうか。

市場を出て、川沿いの公園にやってきました。丁度東の空が明るくなってきて朝焼けがきれい。

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しかーし。この写真を撮ってたあたりで、さっきの「ノープロブレムのおっちゃん」がうるさいので退散。一人やっつけてもまた別のおっちゃんがやってくるし。勘弁してや。

この公園、ベトナムの公園によくあるように運動器具が色々備え付けてあって、暗いうちから健康のためせっせと運動している人や集団で健康体操をしている人たちがいて色々面白かったのですが、おっちゃんらのせいで写真撮れなかった…。

ちなみに、東南アジアの活動の勝負は朝と夕暮れです。真昼は暑くて運動したら死にます。昼は昼寝をするに限る。

 

朝食後。

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昨日、私がプノンペンから乗ってきたハンチャウツーリストのボートがプノンペンに向けて出航しようとしているのが見えます。

天気がいいので、川とその上を飛んでいるアマツバメの群れを眺めているだけでいい気分です。

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働く漁船。

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午前中は、こんな風にゆっくり部屋で川を眺めて過ごした後、街にもう一回出て、洗濯屋さんを探したりコープマートをチェックしたりしてました。洗濯屋さんは場所がよく分からなかったので、洗濯は結局、ホテルにお願いしました。翌日のホーチミン市行きの長距離バスのチケットの予約も、フロントにお願いして完了。ホテルスタッフがその場でバス会社に電話して予約してくれました。

もうすぐ昼時だったので、お昼を済ませるべく、再度チャウドック市場に向かう。

チャウドックはこういう自転車の後ろに荷車風の座席を付けたセ・ロイ(xe lôi)が現役です。歩いていると乗ってけーと頻繁に声をかけられますが、観光用だけではなく、荷物運び用としても現役です。

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ところで、チャウドックの名物といえば川で獲れる豊富な魚を発酵させた調味料、マム・カー(mắm cá)です。

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マム・カー、すごいにおいのする調味料だと聞いていましたが、確かに魚臭いけど比較的日常的に魚を食べる日本人的にはそれほど嫌なにおいではありません。魚が嫌いな人はダメでしょうけど。

チャウドック市場にはこういうマム・カーを売る店がずらっと何軒も並んでいます。

市場の中には食事をするところもあるので、ここで昼食を取ることにします。

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昼はブン・カー(bún cá)。細麺で、汁は甘酸っぱくておいしいです。

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早めの昼食を取って帰る道すがら。

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炭火焼にされているのは雷魚(cá lóc)でしょうが、牛のしっぽ鍋(lẩu đuôi bò)は初めて聞く料理です。これもチャウドック名物なのだろうか。

川沿いの公園にある有名なバサ(ナマズ)の象。

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朝早起きしすぎたので眠くなり、昼寝をして起きるともう夕方。

暮れていく川べり。

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さて、こちらはうって変わって夜。

適当に街を歩いていると、ナイトマーケットが。

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衣類中心?

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道ばたで小さな女の子が平気で用を足していたりして超ローカル。外人の出る幕はなさそう。

次は市場の傍で見つけた店。

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さすがは自営業の国ベトナム。屋台セットそのものを売っているのは始めて見た。

さて何やらLEDでキラキラした寺院が見えてきました。

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中に入ってみたら観音寺院。人々の篤い信仰を集めている寺院のようで熱心にお参りしている信者がたくさん来ていました。

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こういうのと比べると日本の寺院って暗くて古くて辛気くさいですな。本来、仏様ってこういう感じで最先端でキラキラしてて如何にもありがたい雰囲気を醸し出していたんだと思う。

 

なんかとりとめもなくなってしまいましたが、以上、チャウドックの街の一日でした。