冬のベトナム・ハノイ+α その7(2019年1月1日ハノイでフォーと海鮮炭火焼きを食べた話)

今回の旅行日程(2018年12月27日から2019年1月4日まで)

12月27日(木) 日本→ハノイ泊

12月28日(金) ハノイ泊

12月29日(土) ハノイ泊

12月30日(日) ハノイ→ホアビン省マイチャウ泊

12月31日(月) ホアビン省マイチャウ→タインホア省プーロン自然保護区→ホアビン省マイチャウ→ハノイ泊

1月1日(火) ハノイ泊 ←イマココ!

1月2日(水) ハノイ泊

1月3日(木) ハノイ(ノイバイ国際空港近くのトランジットホテル泊)

1月4日(木) ハノイ→日本

 

新暦正月ですが、ベトナムのお正月は、旧正月といいますか太陰暦正月(Tết)が本番なので、1月1日が休日なくらいであとは平常運転です。

あとでフォーでも食べに行くつもりで、ホテルのレセプション横の食堂で軽い朝食を取っていると、ホテルのスタッフ(多分このホテルの一番の責任者)が沈痛な面持ちでやって来て、プーロンには行けたか、と聞いてきました。

行けたよ、と答えると、(クレームの)メールを見て旅行会社に電話をした、私たちは確かにマイチャウとプーロンのツアーを予約したのだけど、どこでだれが間違えたのかは分からない、と。

確かに、ツアーの内容だとプーロン泊だった筈なのに違うところに連れてこられたのだけど(冬のベトナム・ハノイ+α その4(ホアビン省マイチャウが極寒だった話))、でも、結局、プーロンにプライベートツアー状態で行けたので(冬のベトナム・ハノイ+α その5(タインホア省プーロン[Pù Luông]でトレッキングして何となく辻褄が合った話))、もういいです。

実際のところは、旅行会社が間違えたというか、少ない数の客を連れて行くのが面倒だったのかなと思うけど、ホテルのスタッフがクレームを入れてくれたのでプーロンまで行けた訳ですしね。

さて、新暦正月に正月料理なんてものはないので、ハノイ名物のフォーです。

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牛肉のフォー(Phở bò)、ネギとニラがたっぷり入っています。北部は最初から野菜が入って供されるスタイルです(南部だと、生の香草がカゴに入ってきます)。確か65千ベトナムドン(約325円)と、ローカル店にしては高めの値段設定ですが、これだけ出汁をちゃんと取って濃厚なスープなんだったら納得です。別料金ですが、油條(中華風揚げパン)もあり、一緒に食べている人を結構見かけました。中国文化の影響下にあるベトナム文化ですが、ハノイはやはり南部に比べ、中国文化の影響がより強いように感じます。

フォー食べたばっかりだったのに、店の近所でまたBánh trôi tàuを食べ(Bánh trôi tàuとは→冬のベトナム・ハノイ+α その3 (バッチャン村へ自力で行く)、でも先に食べた店の方が美味しかったなー)、目的地に向かいます。

湖があったので、湖畔の傍に降りてみます。

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遠くから白鳥が隊列を組んで進んできます。

何かと思ったら、子供が黒鳥に草をあげていて、それを目ざとく見つけたのでした。

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しかし、白鳥は草がお気に召さなかったようで、黒鳥を蹴散らして草を独り占めしたものの、草をくわえては、ポイっと投げ捨てる、という動作を繰り返していました。これくらいの大きさになると鳥って暴力的だと思う。

ところで、上の写真でも釣り人が写っていますが、思いっきり「魚釣り禁止」って書いてあるみたいなんだけど…。

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まあ、いいってことよ。

釣果はティラピアのようでした。唐揚げにでもするのかな。

さらに歩きます。

線路を横切り、

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Googleの案内に従って進んでいきますが、ううん??

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めっちゃローカルで狭い路地の商店街が順路として案内されます。Google、なんでこんな道をわざわざ案内すんねん…。まあいいや。外人がほぼ通ることがないので、外人や観光客狙いの商売の人や悪い人はまず、いないでしょう。普通に呼び込みはされますが、あくまでも商店街のお客としての呼び込みです。

“Thịt Chó”、つまり犬肉の看板が見えますね。

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この商店街で、犬の丸焼きも見てしまいました(写真もあるけど自粛)。丸焼きにされているので毛はないのだけど、歯の感じでぱっと見ても犬だと分かります。

ベトナム、特に北部では犬料理を食べる習慣があり、庶民には安くて美味しい庶民料理として人気があるそうです。昨今は、さすがに政府も外国人にそれを直接的に見せるのはまずいと考え、ハノイでは線路沿いに犬肉料理の店が集められているとのこと。そういえば、ここも線路の近くだったな…。

さて、商店街を進んでいくと、おなじみベトナム民謡が聞こえてきます。商店街なのでCDかけているのだろうと思ったら、なんとお兄さんがマイク持ってカラオケで唄っていました。しかも上手い。商店街の呼び込み?あまりにびっくりしたので写真はなしです。

どんどん進んでいきます。

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狭っ!人多い!バイク突っ込んでくる!まあでもベトナム標準です。

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こういうのもベトナム標準ですが、このあと、上で鶏が入れられているのと同じようなカゴに生きた犬が入れられてバイクの荷台でどこかに運ばれていくのを見てしまいました。哀れ、あのワンちゃんはさっき見た丸焼きと同じ運命に…。

ようやっと商店街をちょっと左折して、大通りに出ると、まもなく目的地です。書店に行きたかったのです。

私は、異国の書店は絶対覗いてみる主義。ベトナムの書店は、本屋入ってすぐのフロアは外国語学習本や外国語辞書ですね。外国語学習の一番人気はもちろん英語、次が日本語ですかね。フランス語や韓国語も比較的大きなコーナーを取っています。この外国語学習熱を見よ。日本は負けてるで。

子供達の本のコーナーでは、やはり日本のマンガの人気は根強いですね。日本みたいに全部ビニールでカバーして読めなくするなんてけち臭いことはしてません。しかも、机と椅子が置かれた閲覧コーナーまであって、子供も大人も本やマンガ読んでました。

で、さんざん本屋をさまよったあげく、沢山平積みしてあった越越辞書を購入~。ふーむ、いつか使いこなせる日が来るんだろうか。

昼も過ぎて遅くなってしまったので、またちんたら街歩きをし、カフェ(コーヒー飲もうと思ったら温かいコーヒーがなかったのでお茶にした)での休憩を挟み、途中でバインミーを購入してホテルで食す。

ハノイ旧市街の路上カフェでは、こういう竹筒で煙草吸っている人を見かけます。これも南部では見かけない、北部の風習なんだそうです。

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で、夕食。ハノイ滞在日程も残り少なくなってきたので、この間、怪し過ぎて入れなかった海鮮屋には絶対行きたい。

まず、食べたいメニューをベトナム語でメモし、路面店が寒いのは分かっていますから、ダウンジャケットにウールのセーターにウールのシャツ、日本から着てきた暖かい裏地付のズボンを身につけ、準備万端で出かけます。ユニクロは嫌いだが、ウルトラダウンは旅行にめっちゃ便利です。丸めて小さくして小袋に収納できるようになっているので。

ちなみに、私は、大体、ベトナムでは現地の人並みにそのままバイクに乗れそうな格好をしています。

暗くなると、街はまた昼間とは違った美しさを見せます。

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新暦正月であり、ベトナム人の本番のテト前であることもあって、飾り付けの紙製品が売られているのでした。

ゆっくり歩いて散策した後、店に到着。

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海鮮炭火焼きの店です。お店の人がは外国人慣れしているようで身振りで「注文は書いて」と伝えてきました。メモに書いて持ってきたからバッチリだね。ちなみに数字くらいはなんとか覚えてきたので、ビールは書かなくても注文できました。何種類かある中で、サイゴンスペシャルを選択。

ハノイに行って初めて目にした気がする、山盛りの香草。ドクダミがありますねー、貝の毒消しでしょうか。

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本当はホネガイが食べたかったんですけど、シーズンではなかったようでないらしく、お店の人に奥の海鮮置き場に連れて行かれてこれでいい?って聞かれたのは次のベトナム定番の貝(ốc hương)。

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う、うみゃーい。炭の香ばしい香りがして、しかも、炭火焼きにすることによって貝の旨味が凝縮しています。正直、内陸のハノイでこのレベルのものが食べられるとは思わなかった。私は基本的に貝が嫌いで、日本では絶対に食べないが、ベトナムの貝はちゃんとした店のものなら食べられます。しかも美味しいって思う。

次は真打ちのカニ(cua nướng)。

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すごー。内子がギッシリ。

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美味しかったのですが、ベトナムでも海鮮はローカル店でもそれなりのお値段します。このカニは一杯2000円くらいでした(携帯で撮影したメモによれば1キログラム750千ドンのものを0.56キログラムで420千ドンとなっています)。それでもこれなら納得です。

明朗会計で、お店の人が注文を伝票に品名とグラム数を書いて持ってきてくれて、確認してOKが入れば注文が入るシステムです。

この店に限らず、ベトナムでは地元の人で賑わっているようなお店は、味の面でも衛生面でも会計面でもきちんとしていて、安心して入れます。ダメなのは純粋観光客狙いの店…(に限らずサービス一般。タクシーを含む)。

もっと食べたかったのですが、いかんせん寒いので退散。あ、こう寒いときはビールのグラスに氷入れなくていいですから(耐えかねてコッソリ路上に捨てた)。

周囲の人を見ていると、少人数(一人の人もいた)で来て、カニ春雨炒め(miên xào cua)と何かちょっと貝の炭火をつまんでいる人が多いようでした。隣の人のカキが美味しそうだった…。次来ることがあったらあれ食べたい…。

帰り道にホアンキエム湖湖畔を通ります。大晦日の晩だった昨日と打って変わって人が少ない。

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ライトアップが美しい。

聖ヨセフ大聖堂も、ライトアップがお正月バージョンになっていました。左側の流星に明かりが点いています。

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この日は以上!

冬のベトナム・ハノイ+α その6(2018年ハノイの大晦日)

今回の旅行日程(2018年12月27日から2019年1月4日まで)

12月27日(木) 日本→ハノイ泊

12月28日(金) ハノイ泊

12月29日(土) ハノイ泊

12月30日(日) ハノイ→ホアビン省マイチャウ泊

12月31日(月) ホアビン省マイチャウ→タインホア省プーロン自然保護区→ホアビン省マイチャウ→ハノイ泊 ←イマココ!

1月1日(火) ハノイ泊

1月2日(水) ハノイ泊

1月3日(木) ハノイ(ノイバイ国際空港近くのトランジットホテル泊)

1月4日(木) ハノイ→日本

 

ツアー(冬のベトナム・ハノイ+α その4(ホアビン省マイチャウが極寒だった話) 、冬のベトナム・ハノイ+α その5(タインホア省プーロン[Pù Luông]でトレッキングして何となく辻褄が合った話))から帰ってきて、大分遅くなってきてしまったので、ハノイ名物ビアホイで食事を取ることにしました。

ビアホイというのは元々「生ビール」という意味ですが、ハノイでビアホイといえば、ビアホイを扱っている庶民向けレストラン、つまり居酒屋みたいなものですね。実際に、まさに居酒屋で、男の世界って感じです。おじさんたちがビール一杯で話に盛り上がっています。

ハノイの街を歩いていると、あちこちに”Bia Hơi Hà Nội”という看板が出てますので、ビアホイの場所はすぐに分かります。そして私みたいな外人が歩いていると、めっちゃ呼び込まれます…。

一度なんて、いきなり店員さんに呼び込まれながら二の腕をつかまれたので、かなりギョッとしました。ちなみに、ビアホイ通りで前を歩いていた韓国人の男性2人組は、呼び込みの人から「アッパー!」って呼びかけられてました。多分、「お父さんお父さん!よってらっしゃい!」的なことを言いたかったんだろうけど、ちょっと違うと思う…。「アッパ」って韓国語で「パパ」ってことだよね?

それはともかく、ビアホイへ。寒いので割と空いてます(もちろん路上、屋根はあってもオープンスペースが基本)。

まずはネムチュア(Nem chua)。これもハノイで食べたかった物の一つです。要は、ベトナム風発酵ソーセージですが、バナナの葉っぱに包まれています。

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この輪ゴムを外すと、

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こんな風に、二つで一組なんです。

葉っぱを剥いて食す。

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確かに酸味(chua)があります。まあおつまみです。

日本人風に食べた後の葉っぱを机の上に置いたままにしていると、店員さんが来て”Just throw!”言うので、路上に捨てます。

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そうそう、ここでは、ゴミや食べかすは路上に捨てる作法なのでした。これはマナーが悪いのではなくて、路上や机の下に捨てておくのがここのマナー。後でゴミ清掃車がやってきて掃除します。飲食店によっては、机の下にゴミ箱が置いてあることもあります。

そして肝心のビアホイですが→

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そんなにアルコール度数は高くなくて、軽い感じです。調べるとアルコール度数は3%~4%とか。中国のビールみたいですね。

そして、飲み終わりそうになると、店員さんが速攻で「もう一杯いかがですか?」って聞きに来きます。で、頼むと速攻で持って来てくれます。暑い真夏だと最高だろうなー。

まあ雰囲気のものなので、軽く食べて退散です。それに寒いし。

ハノイ旧市街は、街全体が屋台みたいで、歩いていても楽しいです。

路上のジュース屋さんとか。

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そうそう、この日は大晦日の晩。

ホアンキエム湖の周りまで戻って来ましたが、カウントダウンイベントが催されている最中で、激混みです。

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警察(Công an)の間から、ホアンキエム湖周辺の混んでいる様子を撮りたかったのですが、右側の人に振り向かれてしまったので失敗です。左側の人の背中の筋肉の付き方を見てもらえれば分かると思いますが、結構いかついです。身長もあります。小柄で華奢な人の多いイメージのベトナム人ですが、警察官は大柄な人が多いように思います。新暦大晦日で混み合うホアンキエム湖周辺の警備は重要な任務、大柄でそれなりに心得のある人を配備しているのでしょう。日本と同じですね。

ぐおおおおおー。それにしても混んでいる。

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ジュースやお茶を飲みながら路上でカウントダウンを待つ人々。

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ステージの反対側に回ってもこのとおりです。

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ベトナムアイドルグループのパフォーマンスが続いています。メンバーが登場すると、ステージの正面(上の写真右側)の客席から「キャー」という歓声が聞こえてきました。大晦日カウントダウンTV番組で全越南に中継されるんでしょう。そういえばさっき、カメラクルー+TVスタッフらしき人がバイク3人乗りで移動しているの見た。

ホアンキエム湖湖畔で、母娘で繰り出しているベトナムの親子に、彼らのスマホで写真を撮って欲しいと頼まれたので、撮ってあげました。

帰り道、どのカフェも人で一杯です。カフェのおつまみがヒマワリの種なのが物珍しい。

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聖ヨセフ大聖堂の前もこのとおり。

ホテルに帰って、現地時間午前0時を回ると、外から花火の音と大歓声が聞こえてきました。さすがに大晦日だし、しばらく騒がしいのかなと思っていましたが、比較的すぐに静かになりました。ハノイの旧市街は、飲食店の時間規制も厳しいらしいので、おそらく警察がすぐに規制をしたのでしょう。

私の見た、ハノイの2018年の大晦日の様子でした~。

冬のベトナム・ハノイ+α その5(タインホア省プーロン[Pù Luông]でトレッキングして何となく辻褄が合った話)

今回の旅行日程(2018年12月27日から2019年1月4日まで)

12月27日(木) 日本→ハノイ泊

12月28日(金) ハノイ泊

12月29日(土) ハノイ泊

12月30日(日) ハノイ→ホアビン省マイチャウ泊

12月31日(月) ホアビン省マイチャウ→タインホア省プーロン自然保護区→ホアビン省マイチャウ→ハノイ泊 ←イマココ!

1月1日(火) ハノイ泊

1月2日(水) ハノイ泊

1月3日(木) ハノイ(ノイバイ国際空港近くのトランジットホテル泊)

1月4日(木) ハノイ→日本

 

落胆があまりにも激しかった前日12月30日(→前回の記事冬のベトナム・ハノイ+α その4(ホアビン省マイチャウが極寒だった話))。

明くる朝、とりあえず、ホテルに「予約したツアーと内容が違っている。どうしたらいいですか?」と書き、違っている内容と、ガイドに話が通じていないっていうことをメールで書いて送っておきました。内容間違いで払い戻して貰うつもりで。

朝食を取りに階下に降ります。周りは全く何も無い場所だし、ホテルで朝食を取るしかないのですが、悪い予感は的中し、朝食は冷めたクレープ巻いたものだったのでした。温かいものが食べたい…。コーヒー頼んだら有料だし。こちとら、外国人といっても東洋人だし、ベトナム人家族の食べているインスタント麺の方いいなー。温かそうだし。どちらか選べるようにすればいいのに。まあ、昨日の夕食で追加のごはんすら断るこのホテルでは、そんな対応、期待できないよね。

前日に引き続き、何もかもがイマイチです。はよハノイに帰りたい。

昨日のガイドの兄ちゃんがやってきて、「今日はどうしますか?マイチャウに戻りますか?それとも、オプションでプーロンに行きますか?道も悪くて遠いし昨日と大して風景変わりませんよ?」などとのたまう。

もう、何もかも面倒になってて早く帰りたかったのでマイチャウに帰る、と伝えたら”Good choice!”やて。調子ええのー。そもそもオプションちゃうし。と少々呆れ気味。

と、ここで兄ちゃんの様子が急変。マネージャー(女性)から連絡があり、プーロンに連れて行きますと。

後で知ったことだけど、ホテルのスタッフが旅行会社に電話を入れてくれたらしい。

急遽、思いもよらない方向に事態が展開して、しゅっぱーつ。

で、やっぱり昨日のバイクで戻り、泥濘を渡ります。相変わらず酷い道。

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坂では乗用車がぬかるみにはまり、出られなくなっていました。ぬかるみの泥よけのビニール袋をまた貰って靴にかぶせたのだけど、片足のビニールはすっぽ抜け、もう片方が破れたので、ほぼ、泥よけの用をなさず。靴が泥まみれになってしまいました。

泥濘の向こう側で車が待機していたので、乗り込みます。ここから、プライベートツアー状態です。

一旦、車はマイチャウ方面に戻り、突き当たりの三叉路でマイチャウ方面とは逆方向を目指します。

2018年にベトナム北部を襲った洪水のせいか、川沿いが随分破壊されているのを見かけました。確かに道も悪い。車がハイスピードでしかも揺れるので、写真もブレブレ。

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それなりに賑やかな集落に入ってきたな、と思ったら、車の運ちゃんが車を止めます。

何をしに行ったのかと思ったら

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八百屋さんで巨大なヘチマをお買い上げ。うん、ヘチマ美味しいよね。ナーベラーチャンプルーとか、炒めるとちょっと土臭いけど、とろっとして美味しい。(2019年2月7日追記。当時はヘチマと思い込んでいましたが、季節的にトウガンではないかと気が付きました。日本で見かけるトウガンは丸っこいけど、ベトナムのは細長くてしかもデカいです。1メートル以上ありそうな感じ。スーパーでは半分に切って売られていました。うん、トウガンも美味しいよね)。奥さんに買ってくるように頼まれたのでしょうか?

さて、車は段々高い山奥に登っていきます。朝送ってもらった場所のように崩れてたらどうしよう…と思いましたが、山奥の集落の生活道路であるためか、キチンと整備されていて、道も悪くなかったです。

途中、運ちゃんが車を止めて教えてくれた「ハン族の村」。確かに「ハン族」と発音していたと思うのですが、詳細は不明です。

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そうこうしている内に、プーロン・エコ・ガーデン(Pu Luong Eco Garden)という、新しくて清潔な施設に案内されました。休憩所に案内されてお茶など供されます。

女性スタッフに、「歩きますか、それともバイクに乗りますか?」と聞かれたのですが、意味が分かりません。よくよく確認したところ、要するに、ツアーの一環として、ここからプーロン地区を回る方法としてどちらかの方法があるようでした。運ちゃんにここまで案内されたとき、ここではただ休憩を取ってちょっと写真を撮るだけで、あとは同じように車で回るのだと思い込んでいたので分かりませんでした。

バイクで見所を駆け足で回るより、ゆっくり景色を眺めたかったので、トレッキングを選択します。

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随分高いところまでやってきました。山の形に特徴があります。さっきの洪水で崩れていた場所からも見えていました。あの山の向こうから、この高さまで登ってきたようです。

トレッキングはガイド付き、ガイドさんは明るい目をした現地在住の男性です。「ベトナムで最も多いのはキン族ですが、私達はタイ族です」と胸を張って誇らしげに述べました。家族は父母と妻の4人で暮らしていて、姉(?、英語だと「シスター」になってしまうので姉か妹か分からない)がいるそうです。

途中、建築中の家がありましたが、ガイドさんの新しい家だそうです。お父さんとお母さんも建築現場を手伝っていました。自分達の手で建てるんだ。ガイドさんの現金収入で、建築資材を調達できたのでしょうか。

まずは案内された絶景ポイント。

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うわー、キ、キレイ…。この日は丁度晴れ間が出て来て、棚田の水面に青空が映り込んでいます。この辺りの棚田ではテトの前後に田植えをするらしいので、まだ稲はありませんが、山奥のここは潤沢で澄んだ湧き水が常に山から流れ落ちるらしく、冬もこうやって棚田に水を湛えている訳です。

もう一度道路に上がり、ガイドさんの案内で歩きますが、すれ違う人すれ違う人、みんな親戚か知り合いのようです。こんな小さな集落だったら、そりゃそうだよね。

アヒルの集団。

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ポインセチアが木になっています。

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やっぱり機織りの実演がありましたが、ここは設備こそ観光客向けに綺麗にしているものの、本当に生業として機織りをしている感じ。置いてある織物がみんな綺麗でした。特に売り込みもなかったので、観光客向けの売り物なのかどうかも不明。

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織物の説明を聞きながら「綺麗ですね」とベトナム語で伝えると、機織りの女性はニッコリ。やっぱりベトナム語必要。あ、昨日書き忘れましたが、タイ族の高齢女性はお歯黒ですね。女性の美しさを強調するためのものであるとのこと。日本の昔のお歯黒も、この辺りから来た習慣なのかな。

ちなみに、このゲストハウス風の建物の2階は宿泊施設になっているそうです。定員は5人だそうです。

さて、谷に向けて棚田を下って、後ろを振り返ると、こんな眺め。

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水が澄んでいます。

でも棚田での農作業は大変な重労働のようです。水牛を何頭も見かけましたが、農耕用現役です。ガイドの彼の家も水牛は3頭持っているとのことでした。

次は、伝統的なタイ族風建築の家で、村人が住んでいます。

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湧き水で食器を洗うみたいですが、つけ置き洗いです。洗剤などは見当たりません。

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そういえば、ベトナムお馴染みの飲料水タンクが見当たりません。湧き水か井戸水を飲料水にしているのでしょうか。

こちらは別のお宅。観光用に整備はされているものの、普通の暮らしがあります。

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これは食べられる木の実だそうです。一つもらいましたが、口に含んだ最初甘くて、あとで苦みがやってきました。

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近所の子供が木に登っています。何をしているのかと思ったら、ミカンを取っているのでした。ガイドさんが彼からミカンを貰ってきてくれました。

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ベトナムと日本の田舎の違いは、やっぱり子供達の多さです。こうやって木に登ったり、岩の上で景色を眺めながらお菓子を食べたりして遊んでいる様子。岩の上にお菓子の袋だけ残っているのを見かけました。昔は日本の田舎でもこうやって沢山の子供達が遊んでいたのにね。

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ガマの実のむこうに集落、といったところでしょうか。

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トレッキングツアーも終わって、がっちりガイドさんと握手して別れます。

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トレッキング後、さっきのプーロン・エコ・ガーデンで昼食を取りましたが,今度はちゃんと温かい食べ物でした。よかった(しみじみ)…。このツアー中、初めて温かい食べ物が供された気がする…。

食事中にスタッフの女性がピックアップは昼食後の午後2時と伝えに来ました。

2時に迎えの車でマイチャウまで戻り、そこから他のツアーの客と一緒にバスでハノイに戻ります。

まあ、車窓っていうのは碌な写真が撮れないので殆ど写真がないのですが、これはなかなかの奇岩?と思って撮影。

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人が登頂していました。

ハノイ市内に入る前に、バスはお客を乗せたまま洗車して田舎の泥を落とし、市内に到着!ホテルに帰り着いたときは午後7時30分頃だったでしょうか。大晦日の晩だったので、ハノイ旧市街はえらい渋滞していました。

マイチャウ・プーロンツアーの顛末は以上!

途中で「もう帰りたい…」となったツアーでしたが、結局、2日目のプーロンがすごく良くて、色々帳消しになった気分ですっかり機嫌が直ってしまいました。

自然保護区としてかなり整備されているものの、まだ俗化しておらず、棚田や自然が美しくて人の生活もあるし、清潔で新しい施設も利用できる。私のような外国慣れしていない人間ですら、たどり着ける。

今回改めて調べて見ましたが、洞窟見学であるとか川下りであるとか、色々見所やアクティビティがあるようです。初日の手違いが今になってちょっと残念になってきましたが、行けてよかったです。

 

ところで!日本語世界広しといえども、このタインホア省プーロン自然保護区(Pù Luông Nature Reserve)について記事を書いているのは、現在(2019年1月30日時点)、私が初めてのようです!Trip Adviserの評価に1個だけ日本語のレビューがあったけど。

日本語唯一の記事!たまたまだけどな!でもすごいすごい。